全盲みくりの黄色い道しるべ

中途障害で全盲に生まれ変わったみくりの日常をつづります。視覚障害者と晴眼者がつながる道しるべとなりますように☆

◆ 夕刊配達のおばちゃんのおかげで信号も安心♪

今日は、素敵すぎる夕刊配達のおばちゃんを紹介します。

いつも信号をおしえてくれるおばちゃん

仕事の帰り道でよく出会う夕刊配達のおばちゃん。
私を見かけると、次の信号で自転車を停めて待っててくれます。
そして、私が信号に到達すると、信号の状況を教えてくれるんですよね。

「今青になったよ」
「今赤だからちょっと待っててね」
「まだ渡り切れると思うから進んで大丈夫だよ」

車の音で信号の判断をしている私にとって、すごくありがたい声掛けです。
信号が青でも、渡り切れるかわからない時には一度信号を見送って、次に青になるのを待たないといけないので、とても助かるんですよね。

しかも、自分が渡るからついでにとかじゃなくて、そのおばちゃんは信号を渡らないのにわざわざ待っててくれるんですよ。
「気を付けてね」という言葉もいつも忘れません。
本当に素敵な人に出会えたなぁと感謝しています。

最初は心配で並走

出会って数回は、私の横で自転車をゆっくりと走らせていました。
自転車に気付いて歩きがゆっくりになる私に「すごいね。自転車が来たってわかるんだね。大丈夫だよ」と言ったり、
駐車場から歩道にはみ出た車があると「車が停まってるからちょっと右に行ってね」と言ったり、
必要な時だけ声を掛けつつ見守ってくれてたんです。
それがだんだんと、声掛けなしの見守りとなり、並走がなくなり、今のサポートの形へと変わっていきました。
高確率で車がはみ出ている駐車場は、車が停まってるかわからないけど必ず避けるようにしているし、ぶつからないように周りの人や自転車とは距離を保つようにしているので、回数を重ねるにつれ私の歩き方が慣れていると思ってくださったのかな。

実は横並びで歩くのが苦手

全盲だと、ぶつからないように周りの音を聴いて距離を取るんですが、横並びで一緒にあるくって難しいんですよね。
時々、横で歩調を合わせて見守ってくださる方がいるのですが、歩く方向がちょっと歪んだ時や、いつも通り車があるところで避けようと大回りした時に、たまたま車がなくて変な動きに見えて驚かせないかとか、ぶつかっちゃわないかとかきになっちゃうんですよね。

だから、夕刊配達のおばちゃんが並走して見守ってくださってた時は、とてもありがたい反面、自転車にも車にもぶつからないようにとかなり緊張して歩いてたんです。
もしかしたらそれを察してくださったのかもしれませんが、信号の状況だけを教えてくださる今のサポートは私にとってベストだったりします☆

 

 

サポートの方法はたくさんあるし、視覚障害の程度や環境によっても何が良いか変わってくるので難しいですよね。
声掛けするには勇気もいるし、ちょっとした見守りだけでもとても助かっています。
もし見守ってくださる時には、少し前を歩いてもらえると良いのかもしれません。
ロービジョンならその人の後ろを歩けば障害物にぶつかりにくいし、全盲なら足音についていくことができると思うんです。
これは個人的な意見だけど、ほかの視覚障害者の方はどうなのかな。